2008年04月29日

自殺をなくするために

インターネットで情報を入手し、洗剤や入浴剤などを使って硫化水素発生させて自殺を図る事件が横行しています。

自ら命を絶つことの問題もさることながら、家族や近隣住民に多大なる迷惑が掛かり、巻き添えの被害が後を絶たないことに大変な問題があります。

往来の激しいところで飛び降り自殺を図ることもそうですが、「棺を蓋いて事定まる」のであれば、自ら命を絶ってその生涯を終えることや巻き添えを伴ってあの世へ旅立つ等いうのは「最低最悪の人生」と言えるのではないでしょうか。

私の尊敬して止まない恩師が、某高校の卒業式で大要次のような祝辞を述べたそうです。

「ものを考える人間であれば、これからの長い人生においていっそのこと死んでしまおうと考えることがきっとあるでしょう。そんな時は、風呂に水を貯めてそこに顔を突っ込んで死になさい。決してそれ以外の方法で自殺をしてはいけない。それはどうしてか。やり直しがきくからです。苦しいと思ったら直ぐに顔を上げて、そこからまた頑張って生きていけばいいんです。風呂の中に顔を突っ込んで溺れて死ぬなんてのは本当に苦しいですよ。その苦しさを乗り越えてまで死ぬ覚悟があるのならそれでも良いかもしれない。けれども、そんな覚悟があるのなら大概のことは乗り越えていけるんじゃないか。首を吊ったり飛び降りたりなんて絶対してはいけない。やっぱり止めよう、頑張ろうと思い直してもその時は既に遅いんです。」

スピーチの冒頭だけを聞くと、先生方の顔がだんだんと青ざめていく様子が目に浮かびますが、メッセージ全体を聞けば、長い人生を旅していく上で大変重要な訓辞が含まれていると思います。

我が国においては、10年来、年間自殺件数が3万人を超えている悲惨な状況があります。格差問題や不景気、セーフティーネットが不十分であること等様々な原因が考えられますが、政治が本腰を入れてこの問題に取り組むべきだと強く考えます。

増税をしてまで道路や橋を作るヒマがあったら、窮地に立たされている人々を救うためのカウンセリング機関を設置し、同一労働同一賃金を実現して格差問題の解消に努めるべきでしょう。


posted by 村越ひろたみ at 18:49| 政治放談

2008年04月14日

必要と不必要とをどう峻別するか

最近、必要な道路とそうでないものをどのように区別をするのか、というご質問を受けることがあります。そうしたご質問の背景には、「そんなことは出来る筈が無い」という先入観があるのだと思いますが、不可能な事ではありませんし、巨額の税金が注ぎ込まれている以上、必ずやり遂げなくてはいけません。

一つの方法として、一定額以上のプロジェクトに関しては、予算委員会か国土交通委員会あたりで分科会を設けて、提案者(国交省か道路族議員かのどちらか)が当該事業の目的、総予算、費用対効果等をわかりやすくオープンな形でプレゼンをして(それこそPPTを使ってもらいましょう)、それに関する質疑応答を行うようにわざわざすればよいと思います。

問題は、密室でいつの間にか事業が決定されており、その上に、いつのまにか予算額をはるかに上回る支出がなされていることにあります。10年間で総額59兆円の道路を造るのだ、という大枠を決定するだけで、詳細な検討を行う場が無いからです。

道路が必要だ、と仰るのであれば、正々堂々とその意義と必要性を個別具体に議論をして、その賛意を取り付ける場を設ければ良いと思います。その意味では議会の可視化を進めて行かなければなりません。


posted by 村越ひろたみ at 12:08| 政治放談

2008年04月13日

自民党の真価が問われている

先週の金曜日に、来年度から道路特定財源を一般財源化することが政府と自民党の間で正式に合意・確認されました。このことは、道路やハコモノを作る名目で税金をばらまいて、その見返りに業者が選挙の際に票を集める、という自民党の黄金パターンの一つが消滅するか、少なくとも維持しにくくなることを意味します。

なぜ、このご時世に道路にしか使えない財源があるのか(福祉や教育に関する特定財源は存在しません)そもそも根拠が乏しい訳ですが、地元の建設業者と仲良くしながら当選回数を重ねてきた道路族議員の方々がほぞを噛んでいる様子が目に浮かびます。率直に申し上げて、福田首相の英断に拍手を送りたいと思います(もっとも「ねじれ国会」の下ではそうせざるをえなかったのでしょうが…)。

しかしながら、既にご案内の通り、今回の合意文書の中には「必要な道路は着実に整備をする」等という文言が含まれており、「道路は必要だ」「国土の均衡ある発展」との怒号に押されて全てが骨抜きにされてしまう可能性をはらんでいます。自民党に本当の改革ができるのか(現在の日本の諸制度を作ってきた自民党が「改革」を訴えるのもそもそも本末転倒ですが)、注意深く見守っていかなければなりません。

4月27日には山口2区にて衆議院の補欠選挙が行われます。事もあろうか、自民党の候補者は旧建設省OBで道路の専門家、民主党の候補者は党内リベラル派の代表格ということでここぞとばかりの好対照をなしています。まずは、2週間後には福田政権・自民党に対する最初の審判が下されるということで、一層のご注目を頂きたいと思います。


posted by 村越ひろたみ at 11:20| 政治放談

2008年04月08日

ガチンコ国会

国会では、ガソリンの暫定税率を巡る議論が一段落をし、「消えた年金」問題等の年金に関する議論がはじまりました。日々、有権者のみなさんとお話をしていますと最も関心をもっておられる政策課題が年金だと感じています。05年度の郵政解散を除いた過去数回の国政選挙においても年金問題が最大の争点になっています。そろそろこの問題に決着をつけなければなりません。

そこにきて、15日からは「後期高齢者医療制度」に基づいて、75歳以上の方々の年金から医療保険料の天引きが始まります。国民のみなさまの虎の子の年金をどこかに無くしてしまっておいて、その解決も出来ないうちに更なる負担増を求めるのはスジがとおりません。我が党は他の野党と協同して、天引きを凍結させるための法案の準備を鋭意進めて参ります。

改正国民年金法の附則には、平成21年度から基礎年金の国庫負担分を二分の一に引き上げることが明記されています。その財源をどうするのかという制度そのものに関する議論も避けては通れない状況です(政府はしたくはないでしょうが…)。

最近、民主党は反対ばかりしてケシカランというお叱りを多々頂いておりますが、制度そのものを歪めてきた自民党に対して、あらゆる手段を採って対抗していかなければなりません。もちろん、最終的には総選挙で決着をつけるべきでしょう。そのタイミングはそう遠くないのかもしれません。


posted by 村越ひろたみ at 19:01| 政治放談