2008年11月02日

地に足のついた経済をつくる

米国のサブプライムローン問題から始まった世界的な金融危機が、実体経済に大きな悪影響を及ぼし始めています。そのことが解散総選挙を先延ばしにする口実になるのかどうかは別として、さしあたっては、金融システムを安定させ、実行性のある景気対策を進め、実体経済の下振れを食い止めるための諸政策を進めなければなりません。

さらには、ピンチはチャンスの言葉の通り、こうした状況を招いたことを政策的な失敗と認識した上で、経済政策の根本方針を転換して不況に負けない地に足のついた強い経済をつくって、国民生活を守らなければなりません。

あまり議論がなされていませんが、この局面は、新自由主義的な経済政策の失敗であり、小泉「構造改革」の失敗である、と総括すべきです。政府による市場や経済活動への介入や規制をなるべく無くしていくという意味での「小さな政府」を推進することで、適正な資源配分が行われ、経済成長につながるのだ、という発想はギャンブル経済の暴走を食い止めるどころか火に油を注いでしまったのです。

「プラウト主義」経済が説くような、経済に民主主義的発想を埋め込むことができるのかどうかは議論の余地があるとして、富の偏在が先鋭化し、貧困や食糧難、エネルギー問題が紛糾し、環境が破壊されていく状況は、本来、議会のリーダーシップのもと、政府や当局が適切な規制をし、市場を制御していくことで回避できる筈です。

欧州では、環境規制を高く設けたことで、結果的にクリーンエネルギーなどの産業が育成され地道な経済成長の後押しになっているそうです。例えば、排気量の高い自動車やそうした車輌を製産している企業や工場に対して課税し、電気自動車や排気量の小さい車輌に対して減税をしていくことを徹底する、など我が国でもやり方はいくらでもあります。

我が国では、環境やクリーンエネルギーなどの研究業績はまだまだ世界の先端をいっているものの、公的助成が十分でないために他国にお株を奪われそうになっているとの指摘があります。目先の経済対策も必要ですが、長期的視点に立って、先端分野の重点助成を行い、そうした技術を知的財産として保護し、購買力がそこに向かうような政策的に誘導していけば、不況にも強い経済をつくれるのではないでしょうか。


posted by 村越ひろたみ at 13:54| 政治放談