2008年12月31日

無題

先日、ベートーヴェンの交響曲第九番を聞く機会に恵まれました。

クラシックと無縁の私をそうした荘厳な場所に連れて行こうと考える方に対してもそうですが(笑)、年末は第九である、というステレオタイプに疑問を感じておりました。

年末年始に仕事がなかった交響団が収入増を図って第九の演奏会を開催したことが慣行化した、ということのようですが、ベートーヴェンの最後の交響曲、という事実に掛けているところもあるのでしょうか(どなたか真相をご存じでしたら教えてください)。

歳末の喧噪の中に、どこからともなく「歓喜の歌」が聞こえてくると、ようやく一年が終わるんだなァという気になりますが、指揮者の一挙手一頭足、合唱団の中にあって決して埋没しないソプラノ歌手の透徹ぶり、渾然一体となった音が瞬時に去っていく感覚等々、現物?を初めて目と耳にして鳥肌が立った次第です。

ベートーヴェンは、第九を完成させたことで、既存の価値観や枠組みを打ち破って、新たなスタイルを確立したと言います。

来年は変革の年です。

本年はみなさまに本当にお世話になりました。
来たる年もどうぞ宜しくお願いいたします。

村越祐民


posted by 村越ひろたみ at 17:17| 無題

2008年12月29日

年末街宣

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急遽、菅代表代行に駆けつけて頂いて市川駅前にて街頭演説会を行いました。

歳末の大変お忙しいなか、多くのみなさまに足を止めて頂いて我々の演説をお聞き頂きました。本当にありがとうございます。

菅さんからは、雇用対策のお話と民主党が政権を獲ったらどうなるか、というお話がありました。

来年は演説の中身を実践しなければなりません。是非とも引き続きご注目を頂きたくお願い申し上げます。


posted by 村越ひろたみ at 21:13| 活動報告

2008年12月24日

月並みこそは黄金

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開高健に拠れば、ルーマニアに「月並みこそは黄金」という諺があるそうです。タレントの飯島愛さんが亡くなったとのニュースを耳にした際にこの言葉を思い出しました。

要するに、人とは異なる才能の持ち主は、その才能の故に、常人では経験し得ない苦労をする羽目になる、というようなことだそうです。飯島さんが陰日向で様々な活躍をされてきた反面、そこには深く大きな苦悩があったのだと推察します。

一時、韓国の女優さんが相次いで自殺をしたという報道がされていました。どのような事情があったのか全く知る由もありませんが、恐らく飯島さんの場合と同じだったのではないでしょうか。

中世には、ストレスという概念やノイローゼという病気が存在しなかったといいますが、明るく元気にメッセージを発信し続ける人物が突然この世から姿を消すという悲しい事件が発生する度に現代社会の病理の深さを痛感します。

ただただご冥福をお祈りするばかりです。

写真は今朝の新浦安駅です。それにしても寒い朝でした…。


posted by 村越ひろたみ at 23:03| 無題

2008年12月19日

拾う神

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製造業における派遣切りの問題が表面化したことで労働者派遣法の改悪されたことが浮き彫りになった格好です。

一方で、居酒屋さんをチェーン展開している(株)モンテローザが、首切りがあった地域を中心に会社説明会を開いてそうした方々を正社員として採用する準備があることをいち早く発表したとのことです。

この会社のように社会の公器として賛美されるべき企業は他にもあるのかもしれませんが、政府がまず失業を無くす雇用対策を発表するべきです。

この間の自公政権はこの点においてもっともケシカランと思う次第です。


posted by 村越ひろたみ at 15:18| 政治放談

2008年12月16日

悲喜交々

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それにしても取材中の記者がやおら靴を脱いで次々に米国大統領に投げつけている映像には度肝を抜かれました。今年一番驚いたかもしれません。

ブッシュ大統領の異常に軽快な身のこなしや「靴のサイズは10だった」とのジョークが笑えるかどうかという事に関する論評はさておき、靴を投げた記者に対する賞賛の声が沸き起こって、記者を擁護するデモが起きたとかどうとかということばかりが報道されています。

ブッシュ大統領が身をかがめて二足目の靴をよけたことでそれが星条旗に当たったこと(一番象徴的な光景でした)や、ブッシュ大統領(≠大統領)の権威が一段と貶められたことに対しては不思議な程音沙汰が聞こえてきません。

国威や最高権力者の威信がブッシュ氏の失策によって失墜したことよりも、オバマ次期大統領への支持率や期待が異常に高いことの方が今となっては社会的インパクトが大きいということなのでしょうか。

去りゆく者の悲哀と物事が確実に流転している様を凝縮して見せつけられた気がします。


posted by 村越ひろたみ at 14:28| 無題

2008年12月15日

肥満大敵

最近、長時間正座をしていると以前にも増して足が痺れるようになった、という話(愚痴?)をある方にお話をしたら、少し太りましたか、とすかさず返されました。その方曰く、体重が増えると、その結果として血管がかなり長く伸びる、とのことです。よくよく考えてみればなるほど…というお話です。

脚部の血管や神経が圧迫され続けることで血流が悪くなるのが足の痺れの原因でしょうから、体重が増えて血管がより伸長された状態であれば、もとの状態よりも余計に足が痺れるというのは理に適った話です。

一説に拠れば、血管は体重1Kgの増加あたり1.5kmも伸びるとか伸びないとか。血管が伸びることで当然ながら血管は細くなりますから、目詰まりするリスクが大きくなります。血管が詰まると果ては血栓、脳卒中、心臓疾患に至る訳で大変恐ろしい話です。肥満が健康の大敵というのはこういうことなのでしょう。

みなさんも御身大切に…。


posted by 村越ひろたみ at 23:32| バカ話

2008年12月14日

首相ぶら下がり

私が連日巡回するウェブの一つにアサヒコム内の「首相ぶら下がり」なる頁があります。

「ぶら下がり」取材とは、記者が取材対象者に対して、ある場所から出てきた直後や移動の際中などに立ったまま質問をぶつけてその回答を引き出すことを一般に指すようです。

この頁には麻生首相の肉声や呼吸がそのまま掲載されるようになっていて、首相が何を考えているのか、あるいは考えていないのか、が良く伝わってきます。真実を報道するのがジャーナリズムの使命だとすれば、大変出色なコンテンツだと思います。


posted by 村越ひろたみ at 11:37| 閑話休題

2008年12月12日

失業を無くす

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ビッグ3の救済法案が廃案になる見込みだとのことで、市場に激震が走っています。

ドルは88円、日経平均は600円以上下落するという激しいインパクトだった訳ですが、このところ、この手のニュースばかりが相次いでいることで、まさに耳たこ状態で、激震が激震でなくなってきていることに驚くばかりです。

市場は、米が政権交代をするにあたって現政権と時期政権のどちらが今回の議論を取り仕切っているのかハッキリとしないということを問題視しているそうですが、政権のスムースな引き渡しこそがブッシュ政権の最善の仕事だったと揶揄されつつある中で、現政権は想像しがたい難局に立たされていると思われます。現政権への国民の関心が皆無に等しい中で、経済状況は悪化するばかりですから、ホワイトハウス関係者は正にほぞを噛む思いでしょう。

我が国でもリストラの嵐が吹き荒れつつあります。テレビのニュースで非正規雇用の方々が解雇通知をされ、もがき苦しんでいる姿が連日映し出されています。工場の前で慣れない手つきでビラを懸命に配っている若い労働者を見るにつけ、ハンドマイクを持って応援に駆けつけたくなる衝動に駆られています。

政府の使命は、失業を無くすことに尽きる、ということを高らかに掲げて失業対策に必死に取り組まなければなりません。


posted by 村越ひろたみ at 12:29| 活動報告

2008年12月11日

歳末たすけあい運動

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労働者福祉協議会のみなさんと一緒に歳末たすけあい運動に参加をしてきました。世知辛いご時世にもかかわらず、たくさんの方々に募金にご協力いただきました。金額の多寡はあくまで問題ではなく慈善活動に対してご理解を頂いていること自体が大変ありがたいことです。

集まったお金は、地域住民による在宅福祉活動や、低所得者世帯、災害被災者、ホームレス、福祉ニーズを抱える在住外国人など地域で支援を必要とする方々への支援活動に役立てるそうです。

民生委員の方々を中心に戦前から続けられている由緒ある活動だそうでして、政党による募金活動に抵抗感がある私にとっては(税金の効率的還元を考える立場の人間が、それが実現しないうちから納税者に更なる負担を求めるのは筋が通らない気がしています。もちろん、募金に協力するのはやぶさかではありませんが…)大変意味のある活動になりました。


posted by 村越ひろたみ at 21:48| 活動報告

2008年12月10日

木を見て森を見ず

首相や与党幹部がたばこ税の増税を見送る発言をしたことで、この議論は一応収束したようです。

端から見ていて、税収増を狙っているのか、たばこを政策的に葬り去ろうとしているのか、それともその両方の意図があるのか、よく解らりません。

どうやら、消費税の議論をしたいのだけれども、それが出来ないのでたばこを的にかけている、ということのようですが(大の嫌煙家の私からすれば、たばこ1箱1000円というのは是非とも実現するべき政策ですが)、本質的な議論とは言えなさそうです。

税制全体の議論を先送りにして、些末な議論で帳尻を合わせて済まされる事態ではない、ということを覚えておかなければいけません。


posted by 村越ひろたみ at 22:49| 政治放談

2008年12月09日

無題

オバマ次期政権が科学技術振興政策を打ち出すのではないかということが言われています。全米科学振興協会が「経済を刺激する研究開発の役割が国のトップレベルで再認識されるよう望む」との声明を選挙の直後に発表し、ブッシュ政権の方針を転換するように迫っているのが背景にあるとのことです。

我が国でも、早々にこの分野の支援策をそれこそ補正予算を組んででも行うべきではないでしょうか。中長期的な視点に立てば、給付金よりも経済全体に資すると思います。

とりわけ、iPS細胞など我が国で開発された貴重な技術は他国にさいがけて追加の研究開発支援を行い自家薬籠中のものにした上で、知的財産として国家戦略に組み込んでいくべきではないでしょうか。

基礎研究で大変な成果を出しているのにも関わらず、実用化が全く進展していないというのは大変勿体無い事ですし、国の助成や社会的認知が十分でない証拠だと思います。科学技術庁長官に今回のノーベル賞受賞者のどなかになって頂いて、研究の現場の意向を踏まえて陣頭指揮を執って頂くというのはどうでしょうか?


posted by 村越ひろたみ at 22:16| 活動報告

2008年12月08日

液状化…

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麻生首相の支持率が急落したことで、自民党内がなにやら喧しくなっています。

曰く、自民党・民主党の「改革派」が結集して新党を作るべきだ、そして、次回の総選挙後にそうした動きが活発化するだろうとのことですが、そうだとすれば、総選挙の前に新党を結成して、その党に対する国民の審判を仰ぐべきではないでしょうか。

そうでなければ、道理が通りませんし、選挙を前にしたパフォーマンスだと指弾されても文句は言えないと思います。いよいよ自民党が液状化しつつあります。


posted by 村越ひろたみ at 21:58| 政治放談

2008年12月07日

埋蔵金と呼ぶな

特別会計(財政投融資特別会計)の準備金(あるいは剰余金)を「埋蔵金」と称して来年度予算の財源に充てようという議論が横行しています。来年度予算の財務省原案では実に8.4兆円もの準備金が流用されようとしています。

このことは、財源が足りない一方で景気対策や社会保障費に莫大な支出をしなければならない我が国の極めて厳しい現状を如実に物語っていると共に、選挙を前にして、本来しなければならない財政改革の議論を封印して、問題を先送りにしている与党の隠蔽体質をあらわにしていると思います。

「埋蔵金」というと、ポケットの中に入れておいたまま忘れ去られていた一万円札がいきなり見つかったかのような有難いもののように聞こえますが、要は、「特別会計」という複雑で不透明な制度の中でさまざまな理由によって残されている税金の一部、というのが本当のところです。そして、このお金を支出することは、実質的には借金をするのとなんら変わりはないし、この場合はむしろ、赤字国債を発行することよりもタチが悪いということを覚えておかなければいけません。

準備金を使ってしまえば、使った分のお金を再度ストックする必要が出てくる訳で、財政規律に悪影響を及ぼすことは必至です。また、赤字国債を発行する場合は、明確な「借金」として認識をされるため、納税者のチェックの視線が先鋭化しますが、剰余金の流用は納税者の目を惑わしチェック機能が機能しません。剰余金の流用が、意図的に「埋蔵金」という名のオブラートに包まれて、あたかも負担を将来に先送りせずに済むかのように語られていることは大きな問題です。

準備金を「埋蔵金」などと呼ぶのは金輪際止めて、我が国の借金体質と真剣に向き合わなければなりません。


posted by 村越ひろたみ at 15:07| 政治放談

2008年12月06日

国庫負担割合は早期決着を!

基礎年金の国庫負担割合の引き上げ時期に関して首相の発言がぶれている、あるいはそうではない、との議論がなされています。

「100年安心」の謳い文句で2004年度に成立した年金改革法に基づいて、2009年度から国庫負担率を現行の1/3から1/2に引き上げなければならないことから今回の議論が始まっている訳ですが、実施時期や財源の議論を含めて早急に方針を打ち出さなければ、制度に対する不信感だけではなく、政権に対する不信感がさらに強まることになるでしょう。

年金をふくめた社会保障のグランドデザインを打ち出し、持続可能な社会の制度設計が出来て初めて、日本の社会全体が信頼のおけるものになり、社会に活気が戻ってくるということは間違いありません。財源論が紛糾する中で、大変困難な問題ではありますが、この問題が解決できなければ景気の回復も無い、と断言できます。


posted by 村越ひろたみ at 17:00| 政治放談

2008年12月05日

国籍法改正問題について

この間、駅頭などで国籍法改正問題に関してどのように考えるか、というご質問を多数頂いておりました。本日、国籍法の改正案が参議院で可決されたこともあってここに考え方を記しておこうと思います。

この問題に関してご質問される方の大半が改正反対派だと思います。そしてその方々は、国籍法改正案が成立することで偽装認知が横行することを危惧されているか、あるいは、そもそも国籍取得要件を厳格に運用するべきだと考えておられるか、のどちらかだと思います。

私は、以下の二つの理由で今回の顛末を大歓迎します。
@今時改正案は、6月の最高裁違憲判決を受けて立法府が行うべき当然の対応であるし、そもそも当該違憲判決を支持している。
A法改正にともなう偽装認知の横行という蓋然性の低いリスクよりも、一部の婚外子が不合理な扱いを受けることで生ずる社会的不正義の方が遙かに大きな問題でありそれを放置するべきではない。

ちなみに、国籍取得要件をあまりに厳格に捉えるのも賛成できません。これについては別の機会に論じたいと思います。


posted by 村越ひろたみ at 14:27| 政治放談

2008年12月04日

携帯電話は悪か?

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子どもの教育目的のために学校での携帯電話の使用を規制するべきだ、との橋下知事の方針は極めて示唆に富んだ問題提起だと思います。携帯電話の使用規制をすることで子どもの学力が向上する保障はどこにもないような気もしますが、結論から言えば、私はこの方針に賛成します。

大阪府教育委員会の、高校1年生のうち32.6%は1日の携帯電話の使用時間が3時間以上で、多くの学生が1日に数十通ものメールをやり取りしている、との調査結果が仮に本当だとすれば、学生の「携帯依存」症を緩和させる努力を自治体が行ったとしてもあながち不合理とは言えないでしょう。

私は、携帯電話のメリットを否定するつもりはありませんが、携帯電話の普及(携帯電話自体ではありません)がもたらした以下のような明確なデメリットがあるように思います。あくまで自分自身の話ですが、

@もともとあまりよろしくない記憶力が明らかに減退(電話番号を記憶しなくなった)している気がする。

A携帯電話で遅れる旨の連絡が簡単に出来るようになったことで、遅刻が合理的かつ罪悪感の希薄な行為になった。

B人間関係の「間合い」が激変した(携帯電話を所有している以上は、余程の事情が無い限り掛かってきた電話に出なければならず、電話に出られないとなると「失礼」になり、相手に不快な思いをさせることになる)。

といったことです。@は記憶力の維持向上に自分自身が努めればよいのであくまで自助努力の問題ですが、AとBに関しては、相手があることなのでより厄介です。

話を元に戻しますが、学生の知的好奇心を涵養し、コミュニケーション能力を高め、寛容な精神を育む上では、携帯電話は無くても済む筈です。昔の学生の方が、上記の能力に関して劣っているなどというデータは無いからです。その限りでは、橋下知事の「大人になれば、いやでも携帯電話から離れられなくなる。子供のうちは携帯電話から離れて、ゆっくり自分の時間を使ってほしい」というのは説得力があるように思います。

もっとも、問題は、携帯電話から解き放たれた学生がどのような教育を個別具体に受けるか、ということに尽きるのは言うまでもありません。

余談ですが、20年以上前に開高健は、携帯電話なるものが将来出現をして、人間はいつどこにいても電話に追い回されるようになるだろう、と予見をした上で、現代におけるブルジョワジーの条件は、電話に追い回されずに済む休暇を与えられているかどうかだ、というようなことを指摘しています。利便性と豊かさが両立しないことの良い例証です。思わず、うーむと唸らされてしまいます。

写真は今夜の市川駅です。


posted by 村越ひろたみ at 17:03| 政治放談

2008年12月03日

today's ZEN moment

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ブッシュ大統領が在任期間を振り返って、イラク戦争の正当化根拠にした、フセイン政権が大量破壊兵器を隠匿していたという情報が誤りだったことを認め、その上で反省の弁を述べた、と伝えられています。

「過ちを改むるに憚ることなかれ」と言いますから、イラクの国民はおろか世界中を戦争に巻き込んで甚大な迷惑を掛けたことには到底目はつむれないとしてもそれ自体は大変結構なことだと思います。

しかしながら、この発言を受けて米国のイラク戦略の片棒を担いだ我が国はどうでしょうか。小泉前首相は「そのうち大量破壊兵器は見つかる」と強弁を繰り返していました。

ブッシュ大統領と共に去りゆく小泉氏にも過ちを認めて反省をしてもらいたいものです。

私が日々愛聴しているInterFMのGMGという番組には、“and now for today's ZEN moment”なるコーナーがあります。丁度、朝の駅頭活動が終わった頃合いにいつも流れているのですが、本日の一言がお誂え向きなので敢えて引用しておきます。

曰く「過ちを認めない者は、第二の過ちを犯している。」


posted by 村越ひろたみ at 11:37| 政治放談

2008年12月02日

日本人よ、もっと怒れ。

憲法裁判所が政権与党に違憲判決を出したことで、タイの国際空港占拠事件がようやく収束の見込みがたったようです。

この間の経済的損失を算出すると、来年度のGDPを2%押し下げるインパクトがあり、基幹産業である観光産業に凄まじい悪影響が及んでいるとのことです。

実は、守旧派のエリート集団と新興エリート集団の衝突であって国民の多くは大迷惑をしているのが内実のようでして、足止めを食った旅行客やビジネスマンの方々は非常に気の毒ですし、爆発事故で負傷者が出たことは大変悲しむべきことです。

しかし、それはさておくとして(議論のための議論のためにお許しください)、政権打倒にかける彼らの凄まじいエネルギーを我が国はすこし分けて貰っても良いのでは、と思わず考えてしまいます。タイと我が国を比べてみてどうでしょうか。米国産輸入牛肉の輸入再開に怒った韓国の20万人にものぼる政府に対する抗議デモが記憶に新しいところですが、韓国と我が国を比べてみてどうでしょうか。

あるいは、我が国の方がよほど酷い状況にあるのかもしれません。

他人に迷惑をかけない、ヴァンダリズムに走らない、との前提を確認した上でもっと日本人は怒るべきだ、といつもながらに思います。


posted by 村越ひろたみ at 22:11| 政治放談

2008年12月01日

流行語大賞について

今年の流行語大賞が発表になったのはご案内の通りです。

あくまで、当該ことばに「深く関わった」人物や団体を表彰するのであって、当該ことばを創り出した人と受賞者が必ずしも一致をしないというのが面白いところです。

従って、昨年、「消えた年金」で舛添厚生労働大臣が受賞するなどという一見意味の解らない事態が出てくる訳です。

「アラフォー」とか「グ〜!」とか「上野の413球」というのは思わずなるほど…と思いますが、中川秀直氏の「埋蔵金」は、舛添大臣の場合と同様に、政治的にはご本人が喜んで受賞式に出てくる類のものでは無いように思います。

福田前首相の「あなたとは違うんです」と同様に受賞を辞退された方が良かったのではないでしょうか。


posted by 村越ひろたみ at 22:38| バカ話