2010年03月16日

薬の副作用を無くすために

現代人の死亡原因第1位がガンであるということは良く知られていますが、アメリカ人の死因第10位にランクされているのが「薬の副作用」だということをご存じでしょうか。毎年10万人が副作用で亡くなり、200万人が入院しているというデータがあります。また、医療費総額の約10%が、副作用の治療費であるとのことです。我が国では正確な統計がありませんが、総医療費が35兆円程度ということからして、その約10%と考えると、3兆円を超える膨大な金額が薬の副作用治療のために用いられていることになります。

こうした薬の副作用による不必要な苦しみ、無駄な財政支出を抑制しようとする試みの一つが「オーダーメイド医療」です。ヒトゲノム計画によって人間のDNA型が解析され、個々人の特定の遺伝子の状態をあらかじめ調べることで、その人に合った副作用の少ない投薬治療が可能になりつつあるそうです。まさに誂えで薬を選択する、ということになります。効果の乏しい抗がん剤の投与による脱毛・吐き気・白血球の減少などの精神的苦痛を伴う副作用から解放される可能性が出てきた訳です。

しかしながら、この分野での我が国の取り組みは未だ不十分と言わざるをえません。米国では「ガンと闘う」オバマ=バイデン計画と呼ばれる国家戦略の中で、日本円で約4500億円もの巨費を投じてオーダーメイド医療の実現に取り組み始めました。その結果、一人当たりの薬剤費は上昇した反面、副作用の抑制によって医療費の削減、入院期間の短縮、労働生産性の向上が見込まれ、一人当たりの医療費が大幅に減少し、プラスの経済効果がもたらされたとの報告があります。

CMではありませんが、いまや一生のうち二人に一人はガンを発症し、三人に一人はガンで亡くなる時代です。私自身も身内をガンで失った悔しい経験があります。抗ガン剤の副作用は本当に辛そうで、身を切られるような思いがしました。予め自分にとっては効果がないことが分かっているのであれば、辛い副作用に耐えて投薬治療を続ける必要は全くありません。今こそ、副作用との闘いを宣言し、質の高い医療、質の高い生活の実現に、全力で取り組むべきです。

posted by 村越ひろたみ at 17:00| 政治放談