2008年07月01日

まずは高齢者の再定義を!

後期高齢者医療制度に大変な批判が集まっています。折角ですからこの機会に、働き方や家族のあり方、世代間の融和が可能な制度設計、ひいては人の生き方全般を再検討していくことが今後の社会保障のあり方を考えていく上で大切な事なのではないでしょうか。

個人の生活は、税制や雇用や教育、住宅施策などが相まってこそ十分に保障されます。今年は年金、来年は介護その次は医療という風に、個別の課題をその場しのぎで議論していては安心で安定的な社会が出来上がるはずがありません。

そもそも、65歳から74歳までが前期高齢者、75歳以上が後期高齢者、という捉え方に合理的な根拠があるのか理解に苦しみます。もはや75歳までは高齢者とは言えません。19世紀の後半にドイツのビスマルクが年金制度を作った際に65歳まで生きている国民が少なかったことから65歳以上を高齢者と捉えた、というのが事の発端のようです。100年以上も前の常識が現代にそのまま当てはまるとは思えません。

従って、まずは高齢者の定義を改めた上で、硬直的な雇用制度や定年制を是正しなければなりません(年金の支給開始年齢も、いずれ再検討することを余儀なくされるでしょう)。併せて、75歳以上の方々が総人口の5分の1を占めるであろうと言われている2030年までには、どんなに遅くとも、年金も医療も介護をも含んだ全ての制度を組み替えなければなりません。

さしあたって何よりも問題なのは、現時点でも決定的に不足している医師や福祉介護員不足です。介護の現場には、身体的な負担や精神的な負担が重くのしかかっているのにも関わらず賃金は低水準のままです。こうした現状を劇的に改善させなければ持続不可能な社会になってしまいます。

まずは、一般論として、65歳以上75歳以下の方々で、まだまだやるぞ、という方々に対して雇用を確保することが不可欠ではないでしょうか。そして、医師の資格を適度な範囲で拡大して(例えば一級医師資格と二級医師資格といった風に)、医師と看護士の中間的な医療行為を行う有資格者を増やしていくことを考えたら良いのではないでしょうか。


posted by 村越ひろたみ at 21:03| 政治放談