2009年02月03日

「国会リストラ」論!?

永田町の関心は、いつ解散総選挙が行われるか、という一点にのみ集中しているようです。来年度予算が成立した時点でいつ行われてもおかしくないという所は衆目一致のようですが、麻生首相がご自身の手で解散権を行使するのであれば、任期終了ぎりぎりということではなく、予算成立後のなるべき早期に、ということになると思います。

それはさておき、問題は、解散間近になると人気取りの政策が横行することです。「定額給付金」はその典型ですが、ここのところ喧しいのが「一院制」や「議員定数削減」や「歳費削減」などの「国会リストラ」論です。

そもそも、一院制は憲法改正を果たさなければ実現が不可能なことですから、選挙公約にする以前に相当な国民的な議論が必要です。いわゆる「ねじれ国会」が問題なのであれば、ねじれを解消するために直ちに解散をするなり、再編をするなりすれば良い訳で自らの議席をまもるために一院制を唱えるのは本末転倒というものです。

また、議員定数の削減にしても、比例代表制度の廃止など選挙制度の改革を具体的に行うことを見据えた上での議論ならともかく、「半数削減」等の身も蓋もない議論はお粗末としか言いようがありません。

さらに、歳費削減論ですが、似たような「公約」を地方の首長選挙の際に散見しますが、受け取ってもいないお金の話を今からしたところでそれが「公約」に値するとは思われません。まずは、歳費に値する仕事をすることから始まって、批判の強い文書通信交通費の開示など政治資金の透明化を徹底するべきではないでしょうか。

以上のような議論は、そもそも、国民が納得するような仕事を果たしてから「議員自ら身を切」るというのが自然な流れですし、仕事をしない議員は選挙の際の落選によってリストラされるのがそもそものスジだということからして傾聴に値しない内容です。今後、与野党が政策を競い合うことになりますが、単なる人気取りに過ぎない表面的な議論はするべきではありません。


posted by 村越ひろたみ at 19:24| 政治放談