2011年03月07日

前原大臣辞任に際して

春の訪れと共に花粉が飛び始めました。スギやブタクサはおろかアルコールに至るまで様々なアレルギーを有する私からすればこの季節はつらいものがあります。

もはや国民病と言われる花粉症は、放漫な林野行政の重いツケであることは明らかですが、本質的な問題は、むしろ、我々が安直な生活を追い求め過ぎたことにあるのではないでしょうか。

かつて旺盛だった住宅需要にあわせて生育の早いスギをのべつまくなく植林することが必要だったことは理解できます。しかし、我々日本人は本来、腰を据えてじっくり物事に取り組むことが得意なはずです。

思考の早さで結果を出す必要などなく、長期的な視点や分析に基づいて真の豊かさを志向し、課題に取り組むことが常に求められているのだ、鼻をかんで山になっているティッシュを前に切にそう思います。

さて、永田町では、論戦の主戦場が参議院に移りました。そこにきて、私淑している前原誠司さんが外務大臣を辞任することに至りました。こうした問題に対して敏感だった方だけに残念でなりません。

けじめをつけた上でしっかりと説明をして頂き、スキャンダル合戦で国会論戦が滞らないように徹底しなければなりません。

もう一つの所属委員会の安全保障委員会での議論が本格化しますが、ローマにて塩野七生さんから頂いた「自宅の戸締まりは個人で出来るが、国の戸締まりは個人では出来ない。それこそが政治家の仕事です。」とのお言葉を胸にしっかりと取り組んでいく覚悟です。
posted by 村越ひろたみ at 11:57| 政治放談