去る6月2日に内閣不信任決議案が衆議院本会議で審議されました。結果は既にご案内の通り反対多数で否決されましたが、政治の歪みが様々な形で現れただけでなく、多くの問題が積み増しされた格好になり、一体何だったのかと大変腹が立っています。
東北はもとより、浦安市を含めた被災地の復旧復興のために、全身全霊を傾けなければならない今、何故わざわざ時間を浪費するようなことをするのか、不信任案の提出自体は野党の責任ですが、問題は、それに乗じて一部の与党議員が政権の転覆を画策していたことです。
首相・党代表を交代させたいのであれば、党内で議論をし、あくまで党内で決着をつけるべきです。それもせずに、野党提出の不信任案に同調するというのは全くスジが通りません。結果として一部の与党議員が採決を欠席しましたが、離党をしてからにするべきです。
政府の震災・原発事故対応が十分だとは私も考えていませんが、とはいえ、このさなかに首相が交代することで状況が劇的に改善するのか、甚だ疑問ですし、そもそも別の首相だったら原発事故は起きなかったのだ、と言わんばかりの安易な主張には辟易とさせられます。
私は、がれきの処理と仮設住宅の設置に始まり、原発事故対応、液状化対策から自然エネルギーへのシフトに至るまでの一連の復旧復興事業は、日本の将来のグランドデザインを描くことそのものだと考えています。この極めて重大な局面に水を差すようなことを許してはいけません。
民主党は、菅・鳩山・小沢の「トロイカ体制」脱却を模索するべきです。今回の騒動で、首相は著しく誠実さを欠き、鳩山氏は一貫して信頼に値せず、小沢氏は相変わらずの因循姑息ぶりでした。被災された方々に真摯に思いを致し、内輪揉めを制してエネルギーを外に向ける新しいリーダーシップが必要です。
2011年06月08日
トロイカ体制の廃止を!
posted by 村越ひろたみ at 11:31| 政治放談