反か脱かはさておき、私は原子力発電には何らメリットがないと考えています。その思いは福島原発事故以前からのものです。原発は、国土を汚し子ども達の将来を脅かし、リスクを考慮すれば国民負担に歯止めがかからず、廃棄物の処理を含めて外国に迷惑をかけるからです。だからこそ、福島の事故の猛省のうえに、再生可能エネルギーを産業化し、寿命が来た原発から順番に廃炉していくことこそ真の保守政策であり国益に合致するものと信じています。
大飯原発再稼働に関する一番の問題は、政府が採用した脱原発路線を現実の政策に落としこんだもの、つまり具体的な脱原発のための工程表を策定するまえに、当座の電力需給のために再稼働を決断したことに尽きると思います。全体計画のなかで、最終的にどのような形で脱原発が担保されるのかを明らかにした上で、比較的安全度が高いとされる大飯原発をやむなく再稼働したというならまだしも、この夏は特に暑いから、とか、経済界の要望云々で再稼働する、というのは明らかに間違った事です。
9月には強力な権限を持った原子力規制委員会が立ち上がります。バックフィット制度と呼ばれる最新の安全基準を全国の原発に厳格適用し、大飯原発は再停止を行うと共に全ての原発の廃炉に向けた現実的な取組を始めなければなりません。議会では有志の議員と共に、2025年度までに脱原発を完了し、再生可能エネルギーに移行することを明記した脱原発基本法案の提出に向けて白熱した議論を行っています。脱原発に向けた国民の強い思いをどう受け止めるか、政治の覚悟が問われています。
2012年08月01日
脱原発を確実なものに!
posted by 村越ひろたみ at 00:00| 政治放談